【プロに聞く】花嫁の手紙気持ちが伝わる文章を書くコツをライターが伝授
こんにちは!フリーランスでライターをしておりました、のぶと申します。
結婚式の人気の演出でもあり、ビッグイベントでもある花嫁からの手紙。今回は文章を書くプロとして、気持ちが伝わる文章を書くコツをご紹介します!
花嫁の手紙の基本
文章以外の花嫁の手紙の基本4つを紹介します。
基本1:手紙の長さは3分を目安に
手紙の長さは2分〜3分程度に、便箋でいうと3枚以内(文字数は約700字〜800字)にまとめるようにしましょう。
式当日は気持ちが溢れて言葉に詰まったりと、想定より長くなることがほとんど。
当日は長くても5分ほどになることを想定して、手紙の長さを調整しましょう。
基本2:文章を読むスピードと目線
文章を読むスピードと目線に関しても注意が必要です。緊張をするとどうしても早口になりがち。
手紙を読む前にまずは深く深呼吸をして、いつもより少しゆっくり目のスピードで文章を読むように心がけましょう。
また手紙は自分の家族にだけでなく、新郎の家族やゲストに対するメッセージも含まれています。読む時に合わせて、気持ちを伝えたい相手の方へ体を向けることを忘れずに行いましょう。
基本3:手紙は直筆で
一般的に花嫁の手紙は読み終えると、その場で手紙を相手にお渡しすることが多いです。
誤字やメモだらけで「当日になって渡せない!」なんてことにならないように、清書はしっかりと行いましょう。
もしスピーチの内容とは別のものを手紙にして渡したい場合は、式後に改めて渡しても大丈夫です。手紙を渡す流れについては、担当のプランナーさんに相談してくださいね。
基本4:BGMも大切な演出の一部
忘れてはいけないのがBGMです。BGMも雰囲気作りをサポートする重要な演出の一部です。
ゲストの関心が曲にばかり向かないように、なるべくアップテンポで歌詞が入っているものを避けるか、音量を調節するように担当者に伝えましょう。
オルゴールなどインストゥルメンタルの曲を選ぶ方が多いですが、上記を注意すれば、家族が好きな曲や、思い出の曲を選ぶのもおすすめですよ。
心に響く文章を書くコツ
はじめに 手紙を書く前に気持ちを整理
手紙を書く上で最も重要なことは、自分が「何を1番伝えたいのか」をしっかり把握することです。
例えば「感謝の気持ち」と言っても、「育ててくれたこと」「反抗期も優しく接してくれたこと」「チャレンジに背中を押してくれたこと」などなど、感謝したい内容はたくさん思い浮かぶと思います。
しかし、ここぞとばかりに書きたい内容を全て詰め込むと、文章が長く、内容が薄くなってしまう可能性があります。
そこでまずは手紙を書く前に一度気持ちを整理して、手紙を書く目的を明確にしておきましょう。
文章の構成
自分が何を伝えたいのか整理ができたら、次に構成を考えます。
文章は基本的には「書き出し」「本文」「結び」の3つの構成に分けて考えます。
書き出しではゲストへの挨拶、本文は家族への感謝の言葉、結びは相手の家族とゲストへの感謝の言葉とこれからについてを書きます。
実は「書き出し」と「結び」についてはお決まりの挨拶があるため、事前に内容を練る必要があるのは「本文」だけなんです。
以下で例文とあわせて詳しく説明しておりますので、ぜひ参考にしてくださいね。
書き出し(ゲストへの挨拶)
まず最初に必ず書くのがゲストへの挨拶です。
出席しているゲストに向けて感謝を述べるとともに、家族への手紙を読むことを伝えます。
<例文>
みなさま、本日はご多用のところ私たちの結婚式へご列席いただき、誠にありがとうございます。
遠方からも多くの方にお集まりいただきましたこと、改めて感謝申し上げます。
私事で恐縮ではございますが、少々お時間をいただき、両親への手紙を読ませていただくことをお許しください。
本文(家族への感謝)
いよいよ家族への手紙の本文です。
本文の構成は「書き出し」「具体的なエピソード」「締めの言葉」の3つに分けられます。
家族への言葉なので、ゲストへの挨拶ほど丁寧な言葉を使わなくても大丈夫。 気持ちを込めて、実際に家族と話しているような気持ちで書きましょう。
手紙を読み終わった後に便箋と封筒を両親に渡す場合は、すぐに渡せるように本文だけ別の便箋に書いておきましょう。
本文:書き出し
本文の書き出しでは、これまで育ててくれたお礼と今の気持ちを伝えます。
<例文>
お父さん、お母さんへ
今日までの○年間、本当にお世話になりました。
今日こうして、この日を迎えられたのはお父さんとお母さんのおかげです。
普段は恥ずかしくてなかなか伝えられない感謝の気持ちを手紙にしたので、聞いてください。
本文:具体的なエピソード
さて、重要なのが具体的なエピソード部分です!
手紙を書く前に考えた「1番伝えたいこと」が伝わるように、具体的なエピソードとともに感謝の気持ちを伝えます。
幼少期や学生時代のことはもちろん、直近で結婚の相談をした話など、家族の性格が良くわかって、かつ自分の気持ちが伝わるエピソードを選びましょう。
<例文>
私は昔からおばあちゃんに似て頑固だから、1度言ったことは絶対に曲げない子どもだったと思います。
【エピソード①】
高校2年生の時、受験はせずにすぐに留学に行きたいと言い出した私にも、お父さんは反対することなく、理由を聞いて背中を押してくれたよね。
あの時は言えなかったけど本当は私、反対されると思ってたからすごく嬉しかったよ。
どんな時もお父さんは私の気持ちを尊重してくれて、背中を押してくれた。本当に嬉しかったし、あの時のおかげで今の私があるよ。
【エピソード②】
お母さん、いつも私の相談にのってくれてありがとう。いつも冷静に私の話を分析してくれるお母さん。
高校受験のとき、家を出るとき、○○さんと結婚したいと伝えたとき、節目節目でお母さんがくれた言葉が私の支えです。
本当に尊敬しているし、私もお母さんみたいな母親になりたい。お母さんは、私の人生の目標です。
本文:締めの言葉
本文の締めは家族に渡す手紙の締めになる、とても重要な部分です!
エピソードの流れをそのままに、改めて感謝の言葉をまとめることで本文を締めくくります。
<例文>
お父さん、お母さん。時には優しく、時には厳しく、私にたくさんの愛情を注いでくれて本当にありがとう。
ふたりの元に生まれることができて、私は本当に幸せ者です。
今後はたくさん親孝行していきたいと思いますので、これからもどうぞよろしくお願いします。
結びの言葉(相手の家族とゲストへの感謝の言葉)
花嫁の手紙の最後は、相手の家族とゲストへの感謝の言葉を書いて締めくくります。
<例文 相手の家族へ>
○○さんのお父さん、お母さん。初めてお会いした時から、私をあたたかく迎え入れてくださり本当にありがとうございます。
今日から新しい家族となれることを嬉しく思います。
至らない点も多いかと思いますが、おふたりのようにあたたかい家庭を築けたらと考えておりますので、これからもどうぞよろしくお願いいたします。
<例文 ゲストへの感謝の言葉>
最後に、今日こうしてこの日を迎えることができたのは、ご列席くださったみなさまのおかげです。改めて感謝申し上げます。
未熟な私たちですが、これからもどうぞあたたかく見守ってくださいますよう、何卒よろしくお願いいたします。
2021年12月20日 ○○(名前)
まとめ
- 花嫁の手紙で大切なポイント
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- 花嫁の手紙で最も重要なのは「何を伝えたいか」を明確にすること
- 手紙の長さは3分以内に
- 手紙を読む時のスピードと目線に注意
- BGMも大切な演出の一部
- 手紙は直筆で両親への文章だけ別の便箋に
- 手紙は「書き出し」「本文(両親への言葉)」「結び」の3構成
- 本文(両親への言葉)はエピソードを入れて感謝の言葉に説得力を
- 手紙の結びは未來への言葉を
花嫁の手紙は、結婚式の最後を締めくくる大切な演出。普段なかなか伝えることができない感謝の気持ちを伝えるチャンスでもあります。
ポイントを抑えて、しっかり気持ちを伝えてくださいね。