結婚式の主賓挨拶を頼まれたら?スピーチの構成・文例・マナーを徹底解説します

結婚式の主賓挨拶とは、結婚式に招待したゲストの中で1番格が高い「主賓」によるスピーチのこと。
主賓としてゲスト全員の前でスピーチするときは、新郎新婦やゲストの心に残るスピーチをしましょう。
- この記事はこんな人にオススメ!
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- 主賓挨拶を依頼された
- 主賓挨拶に関するマナーが知りたい
- 主賓挨拶を成功させたい
今回はこのような方に向けて、主賓挨拶の文例やマナー、スピーチの基本的な構成などを徹底解説します。
主賓挨拶を依頼されたという方は、ぜひ参考にしてください。
結婚式の主賓挨拶とは

結婚式の主賓挨拶とは、結婚式に招待したゲストの中で1番格が高い「主賓」によるスピーチのこと。
主賓は、新郎側と新婦側で1人ずつ選ぶことが多く、ゲストの中で1番社会的地位が高い人にすると良いといわれています。
近年の結婚式では、会社の上司を主賓として招待するケースが多いようです。
会社の上司のほかにも、学生時代の恩師に頼んだり、親の紹介で親の友人や地元の有力者に頼んだり、会社の人を招待しない結婚式では、親戚や友人を主賓として招待するケースもあります。
このようにして、新郎新婦が選んだ主賓にスピーチしてもらうのが主賓挨拶。
主賓による主賓挨拶は、ゲストの代表として新郎新婦への祝辞を述べるという、重要な役割なのです。
主賓挨拶の基本マナー

主賓挨拶をするときの基本マナーは、以下の通りです。
- 主賓挨拶の基本マナー
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- 忌み言葉は使わない
- 重ね言葉は使わない
- ネガティブな内容や内輪ネタはNG
- メモやカンペを見すぎない
- 3~5分程度にまとめる
では、主賓挨拶をするときの基本マナーについて詳しく見ていきましょう。
忌み言葉は使わない
忌み言葉とは、縁起の悪さを連想させる言葉のこと。
結婚式においては「別れ(離婚)」を連想させる言葉のことを忌み言葉といいます。
主賓挨拶でも、忌み言葉を使うことはマナー違反なので、忌み言葉を使いたいときは、以下のように言い換えを上手に使いましょう。
- 忌み言葉の言い換え
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- 別れる‥距離を置く
- 終わる‥おひらき・結び
- 最後に‥結びに
- 泣く‥涙する
- 離れる‥新たな道を進む
- 冷める‥温かいうちに
- 冷たい‥クール・冷静
- 短い‥つかの間・あっという間
- 忙しい‥ご多用
重ね言葉は使わない
重ね言葉とは「たびたび」や「ますます」など、同じ言葉を繰り返すこと。
「繰り返す=再婚」を連想させるため、結婚式の場では重ね言葉もマナー違反とされています。
重ね言葉は、以下のように言い換えを上手に使いましょう。
- 重ね言葉の言い換え
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- しばしば‥よく・いつも
- ますます‥一段と・もっと
- 日々‥毎日
- 重ね重ね‥あわせて・加えて
- いろいろな‥多くの・たくさんの
- まだまだ‥今はまだ
- たまたま‥偶然
- くれぐれも‥十分に・よく
ネガティブな内容や内輪ネタはNG
どんなに新郎新婦と仲が良い場合であっても、ネガティブな内容はNG。
また、特定の人にしかわからないような内輪ネタも、主賓挨拶の内容としてNGです。
主賓挨拶では、出席しているゲストの代表として、新郎新婦や両家の親族に失礼のないようにスピーチします。
新郎新婦の良いところを紹介したり、長所をほめたりと、全員が楽しめてお祝いの場にふさわしい内容にしましょう。
メモやカンペを見すぎない
主賓挨拶をするにあたって、メモやカンペを用意しながらスピーチするのはOKですが、そのメモやカンペを見すぎるのはNG。
メモやカンペを用意する場合でも、ときどき目線を上げて、会場に視線を向けながらスピーチしましょう。
メモやカンペを見ながらスピーチする場合は「緊張してしまうので」と断りを入れた上で、書いたものを読む分には問題ありません。
しかし、ときどき会場に視線を向けたり、新郎新婦と目を合わせたりして、自分だけの世界にならないように気を付けましょう。
3~5分程度にまとめる
主賓挨拶は、時間にすると3~5分ほどの長さが目安。
新郎新婦側から「○分程度でお願いします」と指定がある場合は、それに従いましょう。
スピーチが短すぎると「話すことがなかったのかな?」や「依頼されたのが嫌だったのかな?」と受け取られてしまう可能性があります。
長すぎても披露宴の進行に影響が出てしまうため、3〜5分程度の長さに収めましょう。
主賓挨拶のスピーチを作る前の情報整理

主賓挨拶のスピーチは、作る前に情報を整理しておく必要があります。
主賓挨拶のスピーチを作る前に整理しておくべき情報は、以下の通りです。
- スピーチを作る前の情報整理
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- 新郎新婦の基本情報
- 話してほしくないことを確認する
- お相手の情報をもらっておく
- 会場の規模・列席者数を確認する
- タイムテーブルを確認する
では、ひとつずつ詳しく見ていきましょう。
新郎新婦の基本情報
新郎新婦の名前や会社名、所属部署などの基本情報は、スピーチの中に盛り込む場合、絶対に間違えてはいけないポイントです。
事前にしっかり確認し、間違えのないようにしておきましょう。
話してほしくないことを確認する
主賓挨拶は、依頼されたタイミングで、どんな話をしてほしいのか新郎新婦に聞いておくのがおすすめ。
このとき、新郎新婦が話してほしくないことがあるかどうかも確認しておきましょう。
お相手の情報をもらっておく
新郎新婦のどちらか一方を知らないという場合は、お相手の情報をもらっておきましょう。
主賓挨拶では、どちらか一方だけでなく、お相手についても軽く触れるようにします。
会場の規模・列席者数を確認する
会場の規模や列席者数を確認しておくことで、結婚式の規模が見えてきます。
フォーマルな雰囲気の結婚式になりそうなのか、カジュアルな雰囲気の結婚式になりそうなのか、会場の規模や列席者数で判断するのもひとつの手です。
タイムテーブルを確認する
結婚式当日のタイムテーブルを確認しておくと、どのタイミングで準備をはじめて、どのタイミングでスピーチするのかが明確になります。
主賓挨拶に緊張してしまうという場合や、事前に流れを知っておきたいという場合は、タイムテーブルを確認しましょう。
主賓挨拶の基本構成「5ステップ」

主賓挨拶の基本構成は以下の通りです。
- 主賓挨拶の基本構成
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- 自己紹介と新郎新婦との関係説明
- 列席者・新郎新婦への祝辞
- 2人の人柄が伝わるエピソード紹介
- はなむけの言葉
- 結びの挨拶
では、ステップごとのポイントを見ていきましょう。
①自己紹介と新郎新婦との関係説明
まずは、自分の名前と、自分がどのような立場で新郎新婦とはどのような関係なのか、自己紹介と新郎新婦との関係性を説明します。
詳しい説明は司会者がしてくれているはずなので、自分からは手短に説明します。
②列席者・新郎新婦への祝辞
続いて、列席者と新郎新婦への挨拶と祝辞を述べます。
このとき、招待していただいたことへのお礼を述べるのもおすすめです。
③2人の人柄が伝わるエピソード紹介
主賓挨拶のメインパートとして、2人の人柄が伝わるエピソードを紹介します。
上司の場合は、新郎新婦の仕事ぶりを交えながらエピソードを紹介したり、恩師の場合は、新郎新婦の学生時代のエピソードを紹介したり、新郎新婦の人柄が伝わるようなエピソードを紹介しましょう。
④はなむけの言葉
スピーチの締めとして、新郎新婦にはなむけの言葉を贈ります。
人生の先輩として、アドバイスや励ましの言葉を贈りましょう。
名言や格言、ことわざなどを引用するのもおすすめです。
⑤結びの挨拶
スピーチは、結びのあいさつで締めます。
スピーチを聞いているゲストが、ここでスピーチが終わりだとわかりやすいように結びましょう。
【主賓挨拶】立場別の文例集

ここからは、主賓挨拶の文例を見ていきましょう。
今回は、上司として主賓挨拶を依頼された場合と、恩師として主賓挨拶を依頼された場合の2種類を紹介します。
上司として主賓挨拶を依頼された場合
ただいまご紹介いただきました、○○さんの上司を務めております、△△でございます。
○○さん、□□さん、本日はご結婚おめでとうございます。
ご両家ならびにご親族の皆様におかれましても、心よりお喜び申し上げます。
はなはだ僭越ではございますが、ご指名を頂戴いたしましたので、一言お祝い申し上げます。
皆さまどうぞご着席ください。
新郎の○○さんは、仕事に真面目に取り組むだけでなく、同僚や上司から頼りにされ、私たち営業部にとって欠かせない存在です。
忙しいなかでも笑顔を絶やさず、周りの人への思いやりを忘れない姿勢は後輩からの信頼も厚く、○○さんを目標とする後輩社員も多くいます。
○○さんのおかげで、日々の業務で取引先の信頼を得られているという実感をしているところです。
□□さんという良き伴侶を得て、ますます仕事にもまい進してくれることと期待しています。
これから夫婦として歩んでいくにあたって、幸せはもちろん、困難も待ち受けていることでしょう。
どんなときも相手への感謝の気持ちを忘れてはいけません。
「ありがとう」と「ごめんなさい」は口に出さなければ伝わらないこともあります。
常に2人の会話を大切にし、「ありがとう」と「ごめんなさい」を素直に伝えあい、困難も共に乗り越えていけるような夫婦になって下さい。
つたない挨拶ではございましたが、これを持ちまして、お2人へのお祝いの言葉とさせていただきます。
○○さん、□□さん、本日は誠におめでとうございます。
恩師として主賓挨拶を依頼された場合
ただいまご紹介いただきました、○○さん□□さん共に、高校の3年間担任をしておりました△△でございます。
○○さん、□□さん、本日はご結婚おめでとうございます。
ご両家ならびにご親族の皆様におかれましても、心よりお喜び申し上げます。はなはだ僭越ではございますが、ご指名を頂戴いたしましたので、一言お祝い申し上げます。
皆さまどうぞご着席ください。
新郎の○○さんは、当時学級委員を務めていました。
担任としてとても頼りにしており、クラスメイトからの信頼も厚く、クラスの人気者であったことを覚えています。
新婦の□□さんとは、担任であると同時に、バレーボール部の部員と顧問という関係でもありました。
□□さんは、毎日誰よりも早く体育館に来て、誰よりも熱心に練習し、3年生になると部員からの推薦によってキャプテンを務めてくれました。
そのときに培ったリーダーシップは、社会に出た今でもきっと役に立っていることでしょう。
これから夫婦として歩んでいくにあたって、幸せはもちろん、困難も待ち受けていることでしょう。
どんなときも相手への感謝の気持ちを忘れてはいけません。
「ありがとう」と「ごめんなさい」は口に出さなければ伝わらないこともあります。
常に二人の会話を大切にし、「ありがとう」と「ごめんなさい」を素直に伝えあい、困難も共に乗り越えていけるような夫婦になって下さい。
つたない挨拶ではございましたが、これを持ちまして、お2人へのお祝いの言葉とさせていただきます。
○○さん、□□さん、本日は誠におめでとうございます。
主賓挨拶を成功させるポイント

最後に、主賓挨拶を成功させるポイントを見てみましょう。
主賓挨拶を成功させるポイントとしては、以下の5つが挙げられます。
- 主賓挨拶を成功させるポイント
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- 会場全体に目を向ける
- 話に緩急をつけ適度な間を取る
- 「敬語+親しみ」のバランスを見極める
- 堂々と姿勢を正して話す
- 事前に練習しておく
では、ひとつずつ詳しく見ていきましょう。
会場全体に目を向ける
主賓挨拶は、会場全体に目を向けながらおこなうのが基本。
メモやカンペを用意する場合でも、ときどき目線を上げて、会場に視線を向けながらスピーチしましょう。
話に緩急をつけ適度な間を取る
話に緩急をつけて、適度な間を取ることで、聞き手がスピーチに引き込まれやすくなります。
一定のスピードで話すのではなく、聞き手が聞きやすいような工夫をしましょう。
「敬語+親しみ」のバランスを見極める
主賓挨拶は、新郎新婦との関係にかかわらず、敬語で話すのが基本。
ですが、堅苦しくなりすぎないように「敬語+親しみ」のバランスを見極めることが大切です。
堂々と姿勢を正して話す
主賓挨拶を依頼されたのですから、緊張していても、堂々と姿勢を正して話すことが大切。
事前に練習しておく
スピーチの内容が決まったら、事前に練習しておきましょう。
練習しておくことで、結婚式当日も焦らずに、主賓挨拶に臨めます。
主賓挨拶は、時間にすると3〜5分ほどの長さが目安。
時計を見ながら練習し、3〜5分ほどで話せるようにしておきましょう。
まとめ

今回は、主賓挨拶の文例やマナー、スピーチの基本的な構成などを徹底解説しました。
主賓挨拶はマナーを守って、新郎新婦やゲストの心に残るスピーチをしましょう。
「主賓挨拶のマナーが知りたい。」
「主賓挨拶の文例が見てみたい。」
という方は、この記事を参考にしてくださいね。
「素敵な結婚式になりますように。」
ブラプラはそんな気持ちでおふたりを応援しています!